院内感染防止策について
院内感染対策の取り組み
当院では、歯科医療機関として常時、院内感染対策に取り組んでおります。
各種器具の滅菌や消毒、口腔外吸引装置を使用、従業員に対して院内感染防止対策に係る標準予防対策の研修等を実施など、歯科外来診療を行うにあたり感染対策を講じております。
新型コロナウイルス5類移行以降も政府や行政の方針に従い、必要な感染対策を実施しておりますので、ご来院の際には皆様にもご理解とご協力のほどよろしくお願いいたします。
歯科治療の受診について
歯科治療の受診について、ご心配ごとがある方は歯科医院へご相談ください。治療の緊急性については、患者さんお一人おひとりの状況によってことなります。
- 歯の痛みや歯ぐきの腫れなどを放置すると重症化や全身へ影響を及ぼすことがあります。
- 歯周病などの定期メンテナンスを怠ることで、口腔衛生状態の低下で誤嚥性肺炎などが生じることが懸念されます。
- 入れ歯を装着せずに、噛めない状況が続くことは、全身の健康を損ないます。
皆様の全身の健康を守るためにも、自己判断せずまずはお電話でお気軽にご相談ください。当院では、症状をお伺いして受診のタイミングをご案内しています。
感染症予防とお口のケアの関連性
お口を清潔に保つには、歯科医師や歯科衛生士による専門的な口腔ケアと自分で行うセルフケアの2つが大事です。お口のケアと肺炎やインフルエンザ発症の関連性については、いくつかの研究結果が報告されています。
誤嚥性肺炎とお口のケア
誤嚥性肺炎とお⼝のケアについては、11 箇所の特別養護⽼⼈ホームで、看護師または介護者による毎⾷後の⻭みがきと殺菌剤を⽤いてお⼝を漱ぐことに加え、週 1 回の⻭科医師もしくは⻭科衛⽣⼠による専⾨的な⼝腔清掃を⾏うことで、発熱および肺炎の発症率が下がったという報告があります
【引⽤⽂献】Yoneyama T et al., Oral care and pneumonia, Lancet, 1999, 354, 515/⽶⼭ら, ⼝腔ケアと誤嚥性肺炎予防, ⽼年⻭学, 2001, 16, 3-13
インフルエンザとお口のケア
インフルエンザとお口のケアについても報告があります。インフルエンザウイルスは 「ノイラミニダーゼ(NA)」という酵素を介して増殖します。デイケアに通う要介護高齢者に対して、歯科衛生士による口腔清掃を中心とした6ヶ月にわたる専門的な口腔ケアを行ったところ、非実施群に比べてインフルエンザの発症が減少し、また酵素NA活性を有意に減少させたという報告があります。
【引⽤⽂献】奥田,高齢者の静かなる暗殺者:口腔内バイオフィルムとの戦い, 老年私学, 2009, 24
毎日の歯磨き、それから歯科医院の定期的な健診を行い、感染症に負けない健康なお口を保ちましょう。